カタール ビジネス法務ガイド
※ 本ページは2026年6月11日現在の法令・公表情報に基づく。法令・施行日・閾値は改正が速いため、最新は一次出典・専門家にてご確認ください。
カタールは1人当たりGDPが世界最高水準のLNG輸出大国で、QNV 2030のもと外資を呼び込んでいます。外資はLaw 1/2019(承認制で100%)、特区はQFC・QFZ・QSTP、法人税10%・VAT未導入、Qatarization(Law 12/2024)が進出実務の要点です。
固有データの核(早見)
| 法体系 | シャリーアを基盤(QFCは英米法・英語)。正文はアラビア語(QFCは英語) |
|---|---|
| 週末・外国人比率 | 週末は金・土。人口の約9割が外国人 |
| 国家ビジョン | Qatar National Vision 2030(QNV 2030) |
| 外資規制 | Law 1/2019(承認制で外資100%、2026年1月に改正法案承認)。制限=銀行・保険・商業代理店等 |
| 特区 | QFC(金融センター)・QFZ(フリーゾーン)・QSTP(科学技術パーク) |
| 会社法 | Law 11/2015。LLC/QFC法人 |
| 税制 | 法人税10%(外国持分)・VAT未導入。2025年〜DMTT+IIR(Law 22/2024) |
| 労働法 | Law 14/2004(2020-21年に大改革)。最低賃金は全労働者1,000QAR+住宅・食費手当。Qatarization(Law 12/2024・2025/4施行) |
| 競争法 | Law 19/2006+規則61/2008。定量閾値なし(支配の質的判断)。Uber/Careem阻止例 |
| 紛争解決 | 3審制+QICDRC(QFC・英語) |
国を知る(LNG大国とQNV 2030)
カタールは世界有数のLNG輸出国で、1人当たりGDPは世界最高水準です。QNV 2030のもと、金融(QFC)・科学技術(QSTP)・物流などへの外資誘致を進めています。人口の約9割が外国人で、英語が広く通用する環境です。
外資規制・特区(QFC/QFZ/QSTP)
外資は Law 1/2019 により承認制で100%が可能で、2026年1月には改正法案が承認されました。銀行・保険・商業代理店などは制限分野です。特区としては、英米法・英語で運営されるQFC(金融センター)、物流・製造のQFZ、研究開発のQSTPがあり、それぞれ独自の優遇と規律を持ちます。
税制(法人税10%・VAT未導入・DMTT)
法人税は外国持分に10%、VATは2026年時点で未導入です。一方、多国籍企業には2025年からDMTTおよびIIR(所得合算ルール)が Law 22/2024 で導入されました。
労務(Qatarization)と競争法
労働法(Law 14/2004)は2020-21年に大改革され、最低賃金は全労働者1,000QAR+住宅・食費手当が定められています。自国民雇用Qatarizationは Law 12/2024(2025年4月施行)で強化されました。競争法(Law 19/2006)は定量的な届出閾値を持たず、支配の『質的判断』で企業結合を審査します(Uber/Careemの統合を阻止した例があります)。紛争は3審制に加え、英語で完結できるQICDRC(QFC)が利用できます。カタールの不動産市場はフロンティア市場(カタール)でも扱っています。
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各トピックは5カ国を1枚で比較できる「比較ピラー」へ。国×トピックの詳細ページ(スポーク)はPhase 2で順次公開します。
関連ページ
出典・参考
- カタール商工省(MOCI)Law 1/2019 外資法・Law 11/2015 会社法
- カタール租税庁/Law 22/2024(DMTT・IIR)・競争法 Law 19/2006
- 労働省 Law 14/2004・Law 12/2024(Qatarization)/QFC・QICDRC 公式
※ 原資(森作成・公開許諾済デッキ)をWeb用に書き起こし、一次出典を併記しています。逐語転載はしていません。