サウジアラビア ビジネス法務ガイド
※ 本ページは2026年6月11日現在の法令・公表情報に基づく。法令・施行日・閾値は改正が速いため、最新は一次出典・専門家にてご確認ください。
サウジアラビアはアラブ最大の経済規模を持つG20メンバーで、Vision 2030のもと外資誘致を加速しています。2025年施行の新投資法(M/19)は登録制で外資100%を可能にし、地域統括拠点(RHQ)制度や2025年の労働法大改正など、進出環境が大きく動いています。
固有データの核(早見)
| 法体系 | シャリーアを基盤とし、民事取引法で成文化。正文はアラビア語 |
|---|---|
| 週末・外国人比率 | 週末は金・土。人口の約4割が外国人 |
| 国家ビジョン | Saudi Vision 2030・国家開発戦略(NDS) |
| 外資規制 | 新投資法 M/19(2025年2月施行・登録制で外資100%)。除外リスト=石油上流・巡礼関連等。RHQ(地域統括)制度・MISA登録 |
| 会社法 | 新会社法 M/132(2023年1月施行)。JSC(株式会社)の最低資本 50万SAR |
| 税制 | 法人税20%(外国持分)+Zakat 2.5%・VAT 15%。DMTT/Pillar Two未導入(20%CITが15%超のためGCC唯一の未導入) |
| 労働法 | M/51(2005)を2025年2月に大改正(閣議決定117/1446・2024/8/23官報・2025/2/19施行)。最低賃金はサウジ人4,000SAR。Nitaqat(色分け格付)・Qiwa登録 |
| 競争法 | M/75。執行当局 GAC は MENA で最も活発(審査件数最多) |
| 紛争解決 | 専門裁判所制(商事裁判所等) |
国を知る(Vision 2030と外資誘致)
サウジアラビアはアラブ最大の経済・G20メンバーで、Vision 2030のもと脱石油・民間主導の経済多角化を進めています。外資の呼び込みと地域統括機能の誘致(RHQ制度)が政策の柱で、制度改正のスピードが速いのが特徴です。
外資規制・RHQ制度
2025年2月施行の新投資法(M/19)は、従来のライセンス制から登録制へ移行し、原則として外資100%を可能にしました(除外リストは石油上流・巡礼関連等)。あわせて、政府との取引を狙う多国籍企業にはRHQ(地域統括拠点)をサウジに置くことを促す制度が導入され、MISA(投資省)への登録が窓口になります。
会社法・税制(CITとZakat)
新会社法(M/132、2023年1月施行)では、JSC(株式会社)の最低資本が50万SARなどと定められています。税制は外国持分に法人税20%、サウジ/GCC資本にはZakat 2.5%が課され、両者が併存します。VATは15%です。サウジは20%のCITが15%を超えるため、GCCで唯一DMTT(Pillar Two)を導入していません。
労務(2025年大改正・Nitaqat)
労働法(M/51, 2005)は2025年2月に大改正されました(試用期間180日、外国人の期間の定めなき契約は1年とみなし自動更新、産休12週フルペイ、父親育休・忌引3日の新設、倒産を解雇の正当事由に追加など)。自国民雇用はNitaqat(色分け格付)で運用され、最低賃金はサウジ人4,000SAR、Qiwaプラットフォームへの登録が必要です。
競争法・紛争解決
競争法(M/75)の執行当局GAC(競争総局)はMENAで最も活発で、企業結合審査の件数が最多です。届出閾値は全世界売上2億SAR+当事者要件などで、クロージング前の届出・停止義務があります。紛争解決は商事裁判所等の専門裁判所制が中心です。サウジの不動産市場はフロンティア市場(サウジ)でも扱っています。
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各トピックは5カ国を1枚で比較できる「比較ピラー」へ。国×トピックの詳細ページ(スポーク)はPhase 2で順次公開します。
関連ページ
出典・参考
- サウジ投資省(MISA)新投資法 M/19/新会社法 M/132
- ZATCA(Zakat・税・関税庁)CIT・Zakat・VAT/競争総局(GAC)M/75
- 人的資源・社会開発省(HRSD)労働法改正・Nitaqat・Qiwa
※ 原資(森作成・公開許諾済デッキ)をWeb用に書き起こし、一次出典を併記しています。逐語転載はしていません。